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フロン排出抑制法とは

定期点検の期限について

出典: 環境省 フロン排出抑制法ポータルサイト Q&A

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法対象機器

機器ユーザーが管理する機器のうち、フロン排出抑制法に基づく冷媒漏えい対策や整備・廃棄時におけるフロン類の回収等が義務となる機器はどのようなものか。

業務用のエアコン(空調機器)及び冷凍・冷蔵機器であって、冷媒としてフロン類が使用されているものが対象です(法律で「第一種特定製品」と呼んでいます。)。
なお、家庭用のエアコン、冷蔵庫及び衣類乾燥機並びに使用を終了した自動車に搭載されているカーエアコンは本法に基づく回収義務はありません。(それぞれ、家電リサイクル法、自動車リサイクル法でフロン類の回収が義務付けられています。)

冷凍空調機器について家庭用の機器と業務用の機器の区別はどのようにしたらよいのか。

家庭用の機器との見分け方については、1. 室外機の銘板、シールを確認する。(平成14年4月(フロン回収・破壊法の施行)以降に販売された機器には表示義務があり、第一種特定製品であること、フロンの種類、量などが記載されています。また、それ以前に販売された機器についても、業界の取組み等により、表示(シールの貼付)が行われています。)
2. 機器のメーカーや販売店に問い合わせる。
等の方法があります。

家庭用のエアコンについても充塡の基準を遵守する必要があるか。

家庭用エアコンは第一種特定製品ではないため、フロン排出抑制法の充塡の基準は適用されません。

業務用途として使用している家庭用エアコンは第一種特定製品か。

家庭用として製造・販売されたエアコンは、第一種特定製品ではありません。(使用場所や使用用途ではなく、その機器が業務用として製造・販売されたかどうかで判断されます。)

フロン類を使用した、自動販売機、ウォータークーラー、液体を計る特殊な試験装置、リーファーコンテナなどは第一種特定製品になるのか。

フロン類を冷媒として使用し、冷凍・冷蔵又は空調を目的とする業務用として製造・販売された機器であれば第一種特定製品となります。
環境省 フロン排出抑制法ポータルサイト 別紙1(運用の手引き(管理者編)p.13の抜粋)に第一種特定製品の主な例を示します。

自社で試作した機器を、社内にて試験用途のみに使用している場合、当該機器は「第一種特定製品」に該当するか。

業務用として製造・販売された機器ではないため、「第一種特定製品」には該当しません。ただし、試験実施期間の途中で、当該製品が市販された場合には、市販のタイミングをもって、フロン排出抑制法の対象となります。

自動車に搭載されたエアコンは第一種特定製品か。

自動車(自動車リサイクル法の対象のものに限る。)に搭載されているエアコンで乗車のために設備された場所の冷房の用に供するものは、第二種特定製品であるため、本法の対象外です。一方、建設機械等の大型・小型の特殊自動車、被牽引車に設置されているエアコンや、冷凍冷蔵車の荷室部分の冷凍冷蔵ユニットは第一種特定製品であり、点検、記録、漏えい量報告等の対象となります。

業務用冷凍冷蔵機器、空調機器以外でフロン類を使用している機器も簡易点検・定期点検、漏えい量報告の対象となるのか。

フロン排出抑制法に基づく簡易点検・定期点検、漏えい量報告の対象機器は、第一種特定製品のみとなります。

冷凍空調機器が海外の事業所に所在する場合でも、日本法人が所有していれば法の規制対象となるのか。

日本の法令が適用されない場所に所在する冷凍空調機器は本法の対象外です。反対に、日本の法令が適用される場所において、海外法人が業務用冷凍空調機器を使用している場合は本法の対象になります。

外航船(海外の港間や国内と海外の港間を航行する船舶)や領海外で操業する漁船(遠洋漁業船や沖合漁業船)に設置されている第一種特定製品についても、法の規制対象になるのか。

外航船や領海外での操業する漁業船については、国内外を移動する業務の性質に鑑み、当該業務に従事している間は管理者に対する義務規定は適用されません。また、国内で第一種特定製品を廃棄する場合の廃棄等実施者としての義務規定やフロン類をみだりに放出することの禁止規定など、管理者としての義務以外の規定は原則通り適用されます。

外航船や領海外で操業する漁船が、内航海運事業を営んだり、沿岸漁業を行っている場合、当該船舶に設置されている第一種特定製品についても、法の規制対象となるのか。

上記の回答のとおり、外航船や領海外での操業する漁業船については、国内外を移動する業務の性質に鑑み、当該業務に従事している間は管理者に対する義務規定は適用されませんが、同一の船舶が、これらの業務を離れ、領海内で内航海運事業や沿岸漁業を営む場合には、当該規定も適用されます。このような法適用関係の有無を明らかにするため、航海日誌、操業日誌、船舶検査証書等の資料の検査が求められる場合があります。

「第一種特定製品」の範囲は、平成27年4月施行の改正前後で異なるか。

改正前後で「第一種特定製品」の範囲は変わっていません。改正前において「第一種特定製品」とされていた機器は、改正後でも「第一種特定製品」です。

特定製品への表示

機器を製造工場から出荷する際のフロン類の充塡に加え、現場設置時に追加充塡がある場合、機器銘板への表示はどのように対応すれば良いか。

第一種特定製品への表示義務については、当該特定製品を販売するときまでに充塡されていたフロン類の数量を表示してください。(販売時点が、工場出荷時であれば、工場出荷時の充塡量)また、販売時の表示に記載されていない、例えば、現場設置時の追加充塡量がある場合には、点検整備記録簿の初期充塡量として記載してください。別途、出荷後の追加充塡量を機器に表示いただく必要はありません。

罰則

フロン類を漏えいした場合に罰則はあるか。

故意に特定製品に冷媒として充塡されているフロン類を放出した場合、法律で禁じられている「みだり放出」に該当するため、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。

管理者の定義

「管理者」とは、具体的には誰を指すのか。

原則として、当該製品の所有権を有する者(所有者)が管理者となります。ただし、例外として、契約書等の書面において、保守・修繕の責務を所有者以外が負うこととされているリース契約等の場合は、責務を負うものが管理者となります。なお、所有者や使用者が保守・修繕等の管理業務を管理会社等に委託している場合は、当該所有者や使用者が管理者に当たります。

リース契約、レンタル契約のそれぞれについて、管理者は、所有者、使用者のどちらになるのか。

前述の「管理者の定義」に照らして判断いただく必要がありますが、一般的に、リース(ファイナンス・リース、オペレーティング・リース)による機器の保守・修繕の責務は、使用者側にあるとされているため、使用者が管理者にあたる場合が多いと考えられます。一方、レンタルにおける物件の保守・修繕の責務は、一般的には所有者側にあるとされているため、所有者が管理者にあたる場合が多いと考えられます。

割賦販売における管理者は、所有者、使用者のどちらになるのか。

前述の「管理者の定義」に照らして判断いただく必要がありますが、割賦販売における物件の保守・修繕の責務は、売買契約と同様と見なされることから、使用者側が管理者にあたる場合が多いと考えられます。

ビルのテナントスペースにある機器の管理者は誰か。

テナントの事業者が所有し、当該事業者が持ち込んだ機器はテナントが管理者となります。

不動産の信託において、第一種特定製品が信託財産に含まれる場合については、誰が管理者にあたるか。

原則として、第一種特定製品の所有者が管理者にあたりますが、不動産の信託においては、 契約書等の書面に基づき信託財産の管理にかかる指図権を有している者(特定目的会社、不動産投資法人、合同会社等)が保守・修繕の責務を有すると考えられるため、当該指図権者が第一種特定製品の管理者にあたります 。なお、第一種特定製品が信託財産に含まれない場合は、第一種特定製品の所有者(テナント等)が管理者にあたります。

管理者の定義に照らした場合、ビルの管理組合が管理者にあたるが、当該組合が法人格を有していない場合、誰が管理者に当たるか。

この法において、管理者が法人格を有していなければならないという規定はないため、当該組合が理事会方式の場合は当該管理組合の理事長が、管理者方式の場合は管理規約上の管理者が、管理者に該当します。

船舶に設置されている第一種特定製品は、船舶所有者、海運事業者等のうち誰が管理者に当たるか。

第一種特定製品が設置されている船舶の所有者(裸傭船者を含む。)が管理者となることが多いと考えられますが、「管理者の定義」に照らしてご判断下さい。

航空機に設置されている第一種特定製品は、エアライン、製造会社等のうち誰が管理者に当たるか。

Cargo Refrigiration UnitとSupplemental Cooling Unitは製造会社が、Air Chillerはエアラインが管理者となることが多いと考えられますが、「管理者の定義」に照らしてご判断下さい。

都道府県が管理者となる範囲はどこまでか。(県立学校、警察本部、県立病院、県立美術館等)

前述の「管理者の定義」に照らして判断いただく必要がありますが、一般的に、地方公営企業、学校(教育委員会)、警察(公安委員会)等は、それぞれが保守・修繕の責務を含む管理責任を有し、当該都道府県(知事部局)とは独立した管理者にあたる場合が多いと考えられます。

建物・機器の所有者と入居者の間において、空調機等の室外機と室内機の所有権が分かれている場合、管理者となるのは誰か。

建物・機器の所有者と入居者の間において締結されている契約等において、冷凍空調機器の保守・修繕の責務が帰属している者が管理者となります。万一、保守・修繕の責務も分けられている場合には、室外機の保守・修繕の責務を有する者を管理者とします。

設備業者等に簡易点検も含めて管理を委託しているのだが、この場合は、どのような扱いになるのか。

簡易点検の管理業務を委託することは可能ですが、その場合は、当該委託を行った者が管理者に当たります。

機器、物件を共同所有している場合等、管理者に当たる者が複数いる場合、誰が管理者に当たるか。

話し合い等を通じて管理者を1者に決めてください。

機器の所有者と実際の機器の使用者の契約の書面において、保守・修繕の責務の「一部のみ」が使用者が有するものとされていた場合、管理者は所有者と使用者どちらになるのか。(具体的な例としては、日常管理の責務は所有者が有しており、事故等の突発的な事情による修理の責務は使用者が有している場合など)

話し合い等を通じて管理者を1者に決めていただくことが原則です。保守・修繕の責務の一部のみ(例えば事故等の突発的な事情による修理のみなど)が使用者に帰属している場合は、 所有者を管理者とすることが考えられます。

所有者と使用者の契約書等の書面には明文化されていないが、これまで実体的に使用者が保守・修繕の責務を全面的に有してきた場合は、新たにこれを明文化させることで、使用者を管理者と考えることは可能か。

可能です。

適用範囲

点検は既設の機器も対象か。

法施行日(平成27年4月1日)より前に設置された機器も対象となります。

業務用の冷凍空調機器を、販売促進を目的として稼働させる(デモ)場合は、第一種特定製品の使用に当たるか。

デモで稼働する場合であっても、第一種特定製品の使用に当たります。

管理第一種特定製品の整備にあたり当該製品の中に入っているユニット(フロン系統)を丸ごと取り替え、新品のユニットを新たに製品に設置することで製品の整備が終了する場合、どのような取扱いになるか。

第一種特定製品の一部を取り替える場合は、原則として「第一種特定製品の整備」に当たりますが、“冷媒系統が完結している冷凍ユニット”の交換を伴う整備の場合は、例外的に、当該冷凍ユニットの交換を「第一種特定製品の廃棄等」とみなします。具体的には、元の管理者が廃棄等実施者として、回収依頼書の交付等、行程管理制度に従ってください。一方、充塡証明書・回収証明書は、整備時に交付されるものであるため、交付されません。

簡易点検・定期点検

法施行後(平成27年4月1日)以降の点検(簡易点検3月に1回、定期点検1年に1回等)において、第1回目の実施はいつに設定すれば良いのか。

法施行日から、それぞれ定められた期間(簡易点検なら3ヶ月、定期点検であれば1年もしくは3年)以内に、最初の点検を実施してください。また、次の点検については、前点検日の翌日を起算日として、それぞれ定められた期間以内に行ってください。

簡易点検

定期点検をすれば、それをもって簡易点検を兼ねることは認められるか。

兼ねることができます。

簡易点検は3か月に1回行うが、義務ではないのか。

簡易点検の実施等の「管理者の判断の基準」の遵守は法に基づく義務です。また、違反した場合には、都道府県による指導・助言、さらに定期点検対象機器を所有している場合は、勧告・命令・罰則の対象となる場合があります。

簡易点検の実施に当たり、室外機が屋根の上にある場合や、脚立を使わないと確認できない等、簡易点検を行うことが困難な場合は、どのように点検を実施すればよいか。

判断基準では、「周辺の状況や技術的能力により難しい場合にはこの限りではない。この場合には可能な範囲で点検をすること。」とされており、ご指摘のような場合には、室外機と同じ冷媒系統の室内機等、確実に点検可能な箇所を重点的に点検することが考えられます。

第一種特定製品が無人の施設に設置されている場合(雪山の頂上の観測所に設置された第一種特定製品、離島に所在する発電所に設置された第一種特定製品等)について、簡易点検のためだけに人員を派遣しなければならないためにその実施が難しい場合、どのように簡易点検を行うべきか。

従業員が別の用件があって設置場所に立ち入る場合に入念に点検する等、可能な範囲で簡易点検を実施して下さい。なお、管理者から使用者などに簡易点検等を委託している場合は、管理者による簡易点検の実施とみなすことができます。

一体型の空調機器や冷水器等、鍵を開けて機器の中を確認しなければ点検ができず、設置場所の従業員にとって簡易点検の実施が難しい場合、どのように簡易点検を行うべきか。

機器の外観や冷水器の温度を確認する等、可能な範囲で簡易点検を実施して下さい。

「簡易点検の手引き」に書いてある点検項目は法で決められた内容か。

簡易点検の内容は、法第16条に基づく告示(管理者の判断の基準)で定めており、「簡易点検の手引き」はこの内容について解説したものです。

高圧ガス保安法、労働安全衛生法又は食品衛生法の点検を行っている場合においても、それとは別に簡易点検は必要なのか。

それらの点検が、判断基準に規定する内容を満たしているのであれば、その点検をもって簡易点検とみなすことができます。

エアラインが、航空機搭載機器について毎便実施しているモニターにより、簡易点検は実施されていることになるのか。

実施されていることになります。

機器が設置され、使用できる状態になってから、実際に当該機器を使用するまでに期間が空く場合(例えば、ショッピングモール等において、店舗に機器の設置が完了し、所有権が移転してから、半年後にショッピングモールがオープンする場合等)、簡易点検義務は、いつから発生するのか。また、工期が長い工事で順次機器の設置、冷媒配管施工、試運転が行われる場合、簡易点検義務はどの時点から適用されるか。

基本的には設置日ですが、試運転等の冷媒系統の試験的稼働が行われていない場合は、当該試験的稼働が行われた日を点検の起算とします。したがって、実際に店舗がオープンしていなくても、試験的稼働が行われた日以降は3か月以内に1回以上の簡易点検義務があります。また、点検整備記録簿の備え付けについても同様に義務となります。

定期点検

定期点検の対象となる「圧縮機の電動機の定格出力が7.5kW以上」であるか否かは、どうすればわかるのか。

機器の室外機の銘板に「定格出力」、「呼称出力」又は「電動機出力・圧縮機」と記載されている箇所を見てください。さらに不明の場合は、当該機器のメーカーや販売店に問合わせてください。

複数の圧縮機がある機器の場合、定期点検対象となる「7.5kW」はどのように判断したらよいか。

冷媒系統が同じであれば合算して判断することになります。なお、具体的には、機器の銘板に、「●kW+●kW」のように記載されているものは、一般的にはその合計値で判断しますが、機器によって冷媒系統が分かれている場合もあるので不明な場合は機器メーカーにお問い合わせください。

定格出力のないインバーター製品についてはどのように判断したらよいか。

定格出力が定められていない機器にあっては、圧縮機の電動機の最大出力が7.5kW以上のものが対象となります。

2つの冷媒を使った二元系冷凍機の場合、定期点検対象となるかどのように判断したらいいのか。

二元系の冷凍機については、2つの冷媒回路があることによって冷凍サイクルが成立している機器ですが、2つの圧縮機の合計値によって出力が決まるものではないため、圧縮機の原動機の定格出力の高い方が7.5kW以上となるかどうかで判断してください。

自然循環型の冷却装置の場合、定期点検対象となるかどのように判断したらよいか。

当該機器を構成する冷凍サイクルにおいて、圧縮機を有する場合には電動機その他の原動機の定格出力が7.5kW以上のものが対象になります。したがって、自然循環型であって、チラー等の圧縮機を使用する機器が存在しない場合は、定期点検の対象外となります。(ただし、フロンを冷媒として使用しているという観点から、フロン排出抑制法に基づく簡易点検の対象にはなります。)なお、自然循環型であって、チラー等の圧縮機を使用する機器が存在している場合には、圧縮機の定格出力を確認の上、定期点検の必要性の有無をご判断下さい。

点検頻度

冷凍冷蔵機器とエアコンディショナーの点検頻度の差はどういった理由なのか。

経済産業省の調査の結果、冷凍冷蔵機器に比べてエアコンディショナーからの使用時漏えい量は少ないことを踏まえ、点検頻度に差を設けています。

定格出力が7.5kw以上50kW未満のエアコンディショナーの定期点検の頻度は、3年に1回とされていますが、業界でのガイドラインでは1年に2回となっている。どちらが正しいか。

フロン排出抑制法に基づく義務としては、圧縮機の原動機の定格出力が7.5kw以上50kW未満のエアコンディショナーの点検頻度は3年に1度以上としています。(同50kW以上の機器は1年に1度以上。)

「簡易点検の手引き」には、点検頻度が「1日に1回」となっているものと、「3か月に1回」となっているとの記載があるが、どのように理解すればいいのか。

フロン排出抑制法に基づく義務としては、簡易点検は3か月に1回以上行うこととされています。「1日に1回」の点検頻度は推奨する頻度であって、義務ではありません。

第一種特定製品の管理者が売却や譲渡などによって変わる場合、簡易点検・定期点検の起算はどのように考えるべきか。

前の管理者から第一種特定製品を購入・譲渡された際に、点検整備記録簿が付いている場合は当該記録簿に記載のある前回の点検実施日から起算してしてください。当該記録簿が付いていない場合は、購入・譲渡された日を起算日としてください。

点検方法

遠隔で間接法の内容を運転監視しているが、遠隔監視を間接法として適用できないのか。

遠隔監視が漏えい防止のための内容を備えているのであれば、間接法に該当すると考えますが、定期点検は間接法のみならず、機器の外観検査を行うことも求めているため、遠隔監視のみで定期点検を完了とすることはできません。

知見を有する者

定期点検の基準において、「フロン類及び第一種特定製品の専門点検の方法について十分な知見を有する者が、検査を自ら行い又は検査に立ち会うこと。」とされているが、具体的にはどのような要件となるのか。

定期点検は、「直接法」や「間接法」といった、法令で定められた方法に従って行う必要があります。そのため、点検実施者は、基準に沿った点検方法に関する知識を有している必要があります。詳細は別紙2を参照して下さい。

十分な知見を有する者とは、「資格者」のことを指すのか。

上記のとおり、「十分な知見を有する者」とは、法令で定められた点検方法に関する知識を有する者を指しますので、必ずしも「資格」を有することは求められません。ただし、定期点検の発注者や指導を行う都道府県が、知見の有無を明確に判断できるよう、別紙2に例示した資格等を取得いただくことが望ましいです。

別紙2において、資格や実務経験だけではなく講習の受講についても言及されているが、具体的にどのような講習が想定されているのか。

現時点(平成28年7月1日)で環境省・経済産業省が内容を確認した講習は4件です。詳しくは、WEBサイトをご確認ください。

使用していない機器の扱い

機器の使用を一時的に中断している場合(デモ製品を保管する場合等)は、点検は必要か。

機器を使用しない期間であっても冷媒が封入されている場合は、3か月に1回以上の頻度で簡易点検を実施することが必要です。ただし、簡易点検のために再起動(電源を入れてわざわざ稼働)させる必要はなく、油のにじみや腐食等の目視点検だけで構いません。また、当該機器の定期点検を行うべき期間を超える場合、当該使用しない期間の定期点検は不要ですが、再度使用する前に定期点検を行ってください。

機器を使用しない期間、冷媒を抜いて保管している場合、簡易点検や定期点検を実施する必要があるか。

フロン類が充塡されていない機器については、点検は不要です。

点検記録簿

点検記録簿の様式は運用の手引きに記載されますか。また、様式はどこからダウンロードできるのか。

法令(管理者判断基準 第四)において、記載事項のみが定められているため、様式については、自由様式です。(項目については、手引きP43-44参照)が、環境省のホームページから参考様式がダウンロードできます。また、日本冷凍空調設備工業連合会が作成した様式も同連合会のホームページからダウンロードできます。

点検記録簿の記録で、フロンの初期充塡量は、平成27年4月1日以降新設のものが対象で、既設のものについて、フロンの初期充塡量の記載は必要ないか。

点検記録簿の作成義務は、平成27年4月1日以前に設置された機器も対象となります。既存の機器については、銘板又は推計等により把握可能な範囲において、初期充塡量等の情報を記入・作成してください。

点検記録簿にある修理実施者の氏名は、実施作業した人の氏名なのか、立ち会った人の氏名なのか。また、資格も記載する必要があるか。

点検記録簿には、点検等を実施した者(作業者)の氏名を記入することとしています。保有する資格等を記入する必要はありません。

「簡易点検の手引き」p.13, 14(空調機器編)、p.22, 23(冷凍冷蔵機器編)に掲載されているチェックシートは、具体的に何を記載すればよいか(「異常の有無」を記載するのか)。

簡易点検の手引きに掲載しているチェックシートは、点検の「実施の有無」を記載するための参考様式として掲載しています。

複数の機器の点検整備記録を、一つの表にまとめて記録・保存することは可能か。また、一つの機器の点検整備記録について、簡易点検とそれ以外の記録を別々の用紙に記録・保存する等、複数の媒体に分けてそれぞれ保存することは可能か。

法令で定められた項目を網羅していれば、複数の機器の点検整備情報を集約して記録・保存したり、逆に一つの機器の点検整備記録を別々の媒体で保存することは可能です。なお、その場合であっても、都道府県や設備業者から該当機器の点検整備記録の提示を求められた場合には速やかに応じ、売却時には当該機器の点検整備記録を売却先に引き継ぐ必要があります。

簡易点検は3か月に一度ということだが、その記録も機器が廃棄するまで保存しなければならないのか。

簡易点検については、点検を行ったこと及び点検を行った日を記録する必要があります。これらについても点検記録簿の記載の一部であり、機器を廃棄するまで保存する必要があります。

売却譲渡した場合、点検記録簿の引き渡しは売却元の責務か売却先の責務か。

売却元の責務となります。

機器を譲渡する場合、点検記録簿を引き渡すこととされているが、廃棄する場合、点検記録簿を引き渡す必要はあるか。

廃棄の際に引き渡す必要はありません。

自販機が故障すると代わりの自販機と機器ごと交換する。引き上げた自販機は、工場で修理をして異なる販売店に設置することがあるが、この場合には点検記録簿はどうしたらよいか。

点検記録簿は機器毎に作成することとなっているため、当該機器が次の販売店に移動される際には、当該点検記録簿も一緒に引き継いでください。

点検の結果については、国や都道府県への報告が必要か。

報告の必要はありませんが、管理者に対する指導や命令等は都道府県知事が行うこととしており、都道府県が管理者に対して報告徴収、立入検査等を行う際に、点検記録簿を確認し、点検実施の有無を検査することがあります。また、第一種フロン類充塡回収業者は、充塡基準に従って、フロン類の充塡の前に、点検整備記録簿を確認する等により、漏えい状況を確認することとされています。そのため、第一種フロン類充塡回収業者の求めに応じて、管理者は速やかに提示する必要があります。

リース会社は第一種特定製品の所有者として、産業廃棄物処分業者に当該特定製品の処分を委託するとともに、第一種フロン類充塡回収業者にフロン類を引き渡しする際に、リース会社は第一種フロン類充塡回収業者に点検記録簿を引き渡す必要があるのか。

第一種特定製品を産業廃棄物として処分する場合、第一種特定製品の廃棄に当たるため、第一種フロン類充塡回収業者に点検記録簿を引き渡す必要はありません。ただし、行程管理制度に従い、フロン類の回収を依頼する場合には書面の交付等が必要となります。

フロン排出抑制法の告示において、「第一種特定製品を他者に売却する場合、点検記録簿又はその写しを第一種特定製品と合わせて売却の相手方に引き渡すこと」とされているが、リース会社が中古業者に第一種特定製品を売却する場合、当該製品を使用していたユーザー企業から点検記録簿又はその写しを徴収して中古業者に引き渡す必要があるのか。

リース会社が中古業者に第一種特定製品を売却する場合、リース会社が当該特定製品の管理者として、当該製品を使用していたユーザー企業から点検記録簿又はその写しを徴収して中古業者に引き渡す必要があります。この場合、ユーザー企業(前の管理者)の個人情報の部分についてマスキング(電子媒体であれば氏名等を削除する)などの処理を行った上で、中古業者に引き渡すことが望ましいです。

リース製品を使用していたユーザー企業から点検記録簿又はその写しを徴収して中古業者に引き渡す必要があるとされていますが、ユーザー企業の倒産等の事由により、ユーザー企業から点検記録簿又はその写しを徴収することができない場合に、リース会社はどのように対応すればよいか。

ユーザー企業(前の管理者)から当該製品に係る点検記録簿又はその写しを徴収することができない場合には、新たな管理者となったリース会社が、管理者となった時点以降の点検記録を記した点検記録簿を新たに作成し、過去の点検記録が記載されていない理由を付し、中古業者に引き渡すことになります。これにより、リース会社は、第一種特定製品の管理が適正に行われているものと判断されます。また、点検記録簿の作成を第三者に委託することもできます。

リース会社は、リース期間終了後、ユーザー企業の希望により、例外として、リース物件をユーザー企業に売却することがある。この場合、リース期間中の第一種特定製品の管理者はユーザー企業であり、リース物件売却後も、当該ユーザー企業が当該特定製品の管理者となることから、リース会社は点検記録簿又はその写しを添えずに、当該ユーザー企業に第一種特定製品を売却することができるのか。

ユーザー企業が継続して第一種特定製品の管理者となることから、リース会社は第一種特定製品の管理者に該当することはありません。したがって、リース会社はユーザー企業への売却(所有権移転)に際して、点検記録簿又はその写しを添えずに、当該ユーザー企業に第一種特定製品を売却することができます。

エアラインには、航空機に搭載されている第一種特定製品について毎便モニターを実施していること、航空法等により当該機器を自ら修理することができないことなどの特殊性があるが、点検記録簿はどのように作成すればよいか。

簡易点検の記録方法としては、点検を実施した機器を特定する情報を明示し、機器毎に簡易点検を行った旨及び点検実施日を記録することで要件が満たされます。点検実施日については、毎便モニターが実施されている実態に鑑み、モニターが実施されなかった日を除く日を点検実施日として記録することも認められます。また、修理や充塡回収等の記録については、整備会社から資料を取り寄せる体制を整えることで、点検記録簿の記録及び保存を実施していることとみなされます。

機器の修理

機器に異常が見つかった場合、どうすればよいか。

機器からの冷媒の漏えいを確認した場合は、速やかに修理を行うこととしています。

充塡のやむを得ない場合

冷媒の充塡における、『やむを得ない場合』の基準は何か。

『やむを得ない場合』とは、漏えい箇所を特定し、又は修理を行うことが著しく困難な場所に漏えいが生じている場合のことを言います。

冷媒の充塡における、『1回限りの応急的な充塡』の基準は何か。

冷凍機能が維持できずに飲食物等の管理に支障が生じる等の人の健康を損なう事態や、事業への著しい損害が生じないよう、応急的にフロン類を充塡する必要があり、かつ、漏えいを確認した日から60日以内に当該漏えい箇所の修理を行うことが確実なときは、1回に限り充塡することができることとしています。

充塡前の修理

冷媒系統中にメカニカルシールを利用しており、製品の機能上冷媒系統を密閉にすることが出来ない第一種特定製品について、冷媒フロン類の漏えい又は機器の故障が確認された場合、「修理せずに充塡してはならない」という規定はどのように適用されるのか。

リークディテクターや発泡液等により漏えいの可能性のある箇所を全て検査し、また、必要に応じて、メカニカルシールやパッキン等を交換(修理)することで、通常使用時の水準まで漏えい防止措置が講じられたことが確認されていれば、管理者判断基準第三にいう「点検」及び「修理」を行ったと判断できるため、再度充塡することは可能です。

その他

点検などの管理者の判断基準は法令上の義務か。

点検などの管理者の判断基準の遵守は、法令で定められた義務です。違反した場合、都道府県の指導・助言・勧告・命令、罰金の対象となる場合があります。

報告対象

年間の漏えい量は事業所単位なのか。

法人単位での報告となります。ただし、1事業所において1,000t以上の漏えいを生じた場合は、当該事業所に関する漏えい量について法人単位のものと併せて報告を行う必要があります。

算定漏えい量報告は子会社等を含めたグループ全体で報告してもよいか。

報告は法人単位で行うこととしており、資本関係の有無によることはないため、子会社等のグループ関係があったとしても法人別に報告する必要があります。なお、一定の要件を満たすフランチャイズチェーン(連鎖化事業者)は、加盟している全事業所における事業活動をフランチャイズチェーンの事業活動とみなして報告を行うこととなります。

都道府県知事が漏えい者として報告する場合、報告先の事業所管大臣はどこになるのか。

都道府県(知事部局)が管理者となる場合は、環境省大臣・経済産業大臣の双方に報告してください。(環境省 フロン排出抑制法ポータルサイト 算定漏えい量マニュアル Ⅲ-38)

連鎖化事業者

算定漏えい量に関して、チェーン店の場合は合算されるのか。

地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度の場合と同様に、一定の要件を満たすフランチャイズチェーン(連鎖化事業者)は、加盟している全事業所における事業活動をフランチャイズチェーンの事業活動とみなして報告を行うこととなります。

A社がフランチャイズチェーンXの加盟店を運営しており、A社が運営する加盟店で管理する機器からの漏えい量が1,000t-CO2以上となる場合、加盟店分についてフランチャイズチェーンXとして報告する他に、A社としても報告しなければならないか。

フランチャイズチェーンXとして報告する部分についてはA社の報告対象から除外してください。それらを除外した上でA社が、フランチャイズチェーンXの管理外で、独自に、管理する機器での漏えい量が年間1,000t以上となる場合にはA社として、独自に報告義務があります。

加盟店によってはエアコン・ショーケースを自ら導入している。それらの機器の運用については本部でマニュアルを作成し、管理している。この場合、報告義務は加盟店と連鎖化事業者どちらにあるか。

加盟店が独自に導入した第一種特定製品の管理者は加盟店であると考えられますが、フランチャイズチェーン事業者と加盟店の間の約款、契約書、行動規範、マニュアル等において、
① 第一種特定製品の機種、性能又は使用等の管理の方法の指定
又は
② 当該管理第一種特定製品についての使用等の管理の状況の報告
が定められている場合、フランチャイズチェーン事業者に報告義務が発生します。(フロン類算定漏えい量報告マニュアルII編3.4をご参照ください。)

フランチャイズチェーン本部が店舗で使用するエアコン・ショーケース等を所有し、加盟店に貸与しており、維持管理については加盟店が責任を持つことをFC契約書に規定している。加盟店は、エアコン・ショーケースの保守業者と加盟店が保守契約を締結し、年3回以上の保守点検を実施しているが、保守点検の結果を報告することをFC契約書で定めている。この場合の報告者は誰か。

所有者(本部)と使用者(加盟店)との間で契約書等の書面において、保守・修繕の責務を加盟店が負うことを規定していることから、管理者は加盟店であるものと考えます。但し、フランチャイズチェーン本部が加盟店に保守点検の結果を報告することを定めているため、報告義務はフランチャイズチェーン事業者側にあることとなります。(フロン類算定漏えい量報告マニュアルⅡ編3.4をご参照ください。)

エアコンにおいては、出店の多くがビルに入居しており、ビルに備え付けの設備を使用する場合が多く、本部側では一部の機器しか把握できていない。このような機器の場合、報告義務はあるか。

加盟店が入居するビル備え付けの機器は、当該ビルのオーナーが管理者であると考えられるため、その場合は当該機器に関しては連鎖化事業者の報告対象とはなりません。

裾きり基準

1,000トン-CO2とは、R-22では何キロにあたるのか。

R-22の温暖化係数(GWP値)は1,810のため、約500kgとなります。(計算方法:GWP値1,810×質量552.5kg=約1000t-CO2)なお、係数となるGWP値は告示(フロン類の種類ごとに地球の温暖化をもたらす程度の二酸化炭素に係る当該程度に対する比を示す数値として国際的に認められた知見に基づき環境大臣及び経済産業大臣が定める係数)を参照してください。

算定方法

算定漏えい量の計算の対象となる機器は何か。

管理する全ての第一種特定製品です。

7.5kW以上の第一種特定製品が定期点検実施対象となっているが、算定漏えい報告の算定対象となるのは定期点検の対象となる第一種特定製品という認識で良いか。

算定漏えい量報告の算定においては、定期点検の対象機器のみならず、管理者が管理する全ての第一種特定製品からの漏えい量を合計して算定する必要があります。

充塡だけしている(回収はできない)機器の場合、算定漏えい量の算定方法は「充塡量-回収量」となっているが、その場合はどう計算するのか。

回収を行っていない場合は回収量を0として計算することとなるため、充塡量そのものが「算定漏えい量」となります。

算定漏えい量は充塡証明書及び回収証明書から漏えい量を計算するとのことだが、機器の初期充塡量を元にしないで良いのか。

整備時の充塡量及び回収量から算定漏えい量を計算することとされています。初期充塡量を算定に用いる必要はありません。ただし、設置時の充塡はフロン類算定漏えい量の算定対象外です。

算定漏えい量報告は、毎年度、全ての機器について漏えいした量を残存量などから計算しなければならないのか。

報告すべき漏えい量は、当該年度に実施された整備時充塡・整備時回収の際に第一種フロン類充塡回収業者から発行される充塡・回収証明書から算定することとしています。そのため、残存量などを確認する等、上記以外の方法により漏えい量を算定する必要はありません。

機器整備時において、第一種フロン類充塡回収業者が法改正前(~H27.3.31)にフロン類を回収し、法改正後(H27.4.1~)に充塡を行った場合には管理者に対し回収証明書及び充塡証明書は交付されるのか。また、その場合における漏えい量の算定はどのように行うのか。

第一種フロン類充塡回収業者が回収証明書又は充塡証明書を交付する義務が係るのは法改正後となりますので、質問の場合には充塡証明書だけ管理者に交付されます。漏えい量の算定は算定漏えい量命令第2条に基づいて行うこととされていますが、回収証明書及び充塡証明書のどちらかが交付されていない場合でも当該方法で漏えい量を算定してください(質問の場合には回収量ゼロとして算定)。

算定漏えい量について、回収を当該年度に行い、翌年度に充塡を行った場合、どのように処理すれば良いのか。

算定漏えい量の計算方法に基づき、それぞれ年度毎に集計して下さい。そのため、整備時に年度をまたいで回収と充塡が行われた場合は、回収時に算定漏えい量としてマイナス計上され、充塡時に全量が漏えい量として計上されます。

算定の考え方

機器の一時的な保管を目的に、充塡されているフロン類を回収し、当該年度内に再稼働を行わない場合、算定漏えい量の計算上どのようの処理すれば良いか。

保管することを目的に、フロン類を回収する行為は、法で定める「廃棄等」には該当しないため、当該行為に伴うフロン類の回収は算定漏えい量の計算の対象となります。従って、冷媒を回収した年度はその分マイナスとして計算して下さい。なお、再稼働に伴い、充塡した年度については、充塡量を全量漏えいとして計算して下さい。

整備作業中に漏えいが発生してしまった場合、充塡証明書への記載量は、「充塡量全量(作業の途中で漏えいしてしまった量+機器に実際に充塡した量)」を記載するのか。それとも、機器に充塡された量(=回収量)とし、漏えい量分は充塡回収業者の算定漏えい量として、処理するのか。

充塡証明書に「充塡量全量(作業の途中で漏えいしてしまった量+機器に実際に充塡した量)」を記載し、管理者の漏えいとして計算します。ただし、漏えい量増加理由等を記載する様式2に、当該計算理由について記述することが可能です。

報告方法

算定漏えい量報告の報告様式はあるのか。

省令(「算定漏えい量の報告等に関する命令」)において様式を定めています。

算定漏えい量報告の具体的な報告窓口や報告方法は決まっているか。

算定漏えい量報告は事業所管大臣に報告することとしており、各省庁が窓口となります。具体的な報告窓口や報告方法は、算定漏えい量報告のマニュアルをご確認ください。

算定漏えい量報告は、毎年度算定し、報告する必要があるのか。

報告対象(年度内の算定漏えい量が1,000t-CO2以上)かどうかを判定する必要があるため、毎年度、算定漏えい量を算定していただく必要があります。また、その報告は、前年度における算定漏えい量が1,000t以上の場合に報告を行う必要があります。

車などの移動体の冷媒の充塡・回収は、当該移動体を管理している場所とは異なる場所で行う場合もあるが、その際、どの事業所分・都道府県分として報告するのか。

移動体を管理している事業所及びその事業所の属する都道府県における漏えいと見なすものとします。

船舶などの移動体を管理する事業所が海外に所在する場合、当該船舶からの算定漏えい量はどの都道府県分として登録するのか。

海外に所在する事業所からの算定漏えい量は報告の対象外となります。

エアラインでは、航空機に航載されている管理第一種特定製品について、航空法等により当該機器を自ら修理することができず、海外に所在する製造会社において充塡・回収が行われる場合があるが、どの都道府県分として登録するのか。

海外に所在する法人において充塡・回収が行われる場合、当該法人の算定漏えい量報告の対象外となります。

廃棄物処理法における電子マニフェスト制度のように、情報処理センターに充塡回収量が登録された時点で、報告義務が満たされるのか。

情報処理センターへの登録のみでは、報告がされたものとは見なされません。情報処理センターへ登録された充塡・回収量は登録の後に各事業者に通知され、各事業者は通知された充塡・回収量を用いて、漏えい量を算定し、報告する必要があります。

機器の移設

特定製品を同一工場内で移設する場合(管理者の変更を伴わない)、移設に伴う充塡・回収量は、算定漏えい量の対象となるのか。

管理者の変更を伴わない移設の場合は、機器の「整備」の一環とみなすことができるため、当該移設作業に伴うフロン類の回収及び再設置時の充塡は、「整備」時と同様、算定漏えい量の計算の対象となります。

特定製品を譲渡し移設する場合(管理者の変更を伴う)、移設に伴う充塡・回収量は、算定漏えい量の対象となるのか。

管理者の変更を伴う移設の場合は、機器の設置時の一環とみなすことができるため、機器移動時の冷媒回収及び設置時充塡については、算定漏えい量の計算の対象外となります。ただし、機器は引き続き使用されることから、点検整備記録簿の譲渡は必要となります。(なお、充塡回収業者の都道府県への報告は、整備時回収と設置時充塡とする。)

算定漏えい量報告

工場を空調機器毎ごと譲渡する場合、過去の整備時における算定漏えい量(譲渡前の漏えい量)は、誰がいつ報告するのか。譲渡先に、その年度分を全て報告して貰もらって良いか。

法令上は管理者の義務として年度毎の管理第一種特定製品の算定漏えい量を報告することになっています。(1000CO2以上の漏えいの場合)従って譲渡前漏えい分と譲渡後漏えい分をそれぞれの管理者が報告する必要があります。

機器の廃棄

廃棄の依頼がありフロンを回収しようとしたら冷媒が全て抜けていた。行程管理制度に則った処理が必要か。

管理者は機器廃棄時に行程管理制度に則して回収依頼書または委託確認書を交付する義務があります。充塡回収業者は冷媒が全て抜けていても「回収量ゼロ」と記載して引取証明書を交付してください。

指定製品の追加

指定製品が追加された場合、管理者の義務に変更はあるのか。

管理者の義務は第一種特定製品に関するものであることから、変更はありません。なお、指定製品の規制は、指定製品の製造業者等に係るものです。

充塡回収業者への委託義務

自社で機械を整備する場合、充塡回収業者に依頼しないといけないのか。

自社の設備であっても、冷媒を充塡又は回収する場合は、充塡回収業者に委託する必要があります。ただし、自らが充塡回収業者として都道府県知事の登録を受けた場合は、自ら実施することが可能です。

機器に充塡されている冷媒について、その混合比が不明な場合はどうしたら良いのか。

冷媒の混合比については、不明な場合は機器メーカーに問い合わせをして下さい。

適用範囲

冷凍空調機器の製造業者が工場で行う充塡についても、法律の対象なのか。

本法は機器の整備時の充塡のみを対象としているため、機器の製造過程での充塡については、フロン排出抑制法の対象外です。このため、第一種フロン類充塡回収業者の登録は不要です。

機器の設置時の充塡についても、法律の対象なのか。

機器の設置は、整備に含まれるため、設置時の充塡についても、フロン排出抑制法の対象です。このため、第一種フロン類充塡回収業者の登録や、充塡基準の遵守、充塡証明書の発行が必要となります。ただし、設置時の充塡はフロン類算定漏えい量の算定対象外です。

登録

第一種フロン類充塡回収業者の登録要件はあるか。

第一種フロン類充塡回収業について都道府県知事の登録を受けるためには、フロン類の回収の用に供する設備の所有等の要件があります。なお、充塡を行う場合には、法に基づき定められる充塡に関する基準に従って実施する必要があります。

登録に当たって、「充塡のみ行う業者」と「充塡・回収ともに行う業者」は分けて登録できるのか。

登録申請様式において、対象とする機器(冷凍冷蔵機器、エアコンディショナー)及び取り扱うフロン類の種類を選択する欄があり、その選択は充塡、回収それぞれについて記入することができます。そのため、いずれか一方のみ選択した場合、いずれかのみの登録を受けることは可能です。ただし、いずれの場合であっても、「第一種フロン類充塡回収業」として登録されます。

トラックや船舶等の移動体に設置されている第一種特定製品に自ら充塡及び回収する場合、どこの都道府県知事の登録を受ける必要があるのか。

トラックや船舶等の移動体を管理する事業所が所在する都道府県の登録を受ける必要があります。なお、充塡及び回収が修理工場や造船所等の決まった場所で行われる場合には、当該工場等の所在する都道府県の登録を受ける必要があります。

充塡のみ行う業者の場合は、回収設備を有している必要はないのではないか。

第一種フロン類充塡回収業について都道府県知事の登録を受けるためには、フロン類の回収の用に供する設備の所有等の要件があります。充塡のみ行う業者であっても、回収設備を所有するか、必要なときに使用できる権原を有している必要があります。

第一種フロン類充塡回収業の登録を受けつつも実際は充塡のみを行う業者の場合でも、法44条に基づき整備者からフロン類の引取りを求められた場合、引取りを原則として拒否できないのか。

「充塡のみ行う業者」として都道府県知事の登録を受けた場合であって、技術的な理由により適切な回収を行うことができないと見込まれる場合等の理由がある場合は、法第39条第5項又は法第44条第1項に基づく正当な理由に該当し、引取り義務の対象とはなりません。

登録(自動移行)

現在登録されている回収業者は自動的に充塡回収業者に移行するが、法施行日以降に充塡回収業者として登録(自動移行)されたとの通知はあるか。

法施行後、自動的に第一種フロン類充塡回収業者とみなされることになり、都道府県から特段の通知等を行うことは想定していません。

現在登録されている回収業者は自動的に充塡回収業者に移行するが、移行された場合の充塡に係る登録内容について、回収に係る製品の種類とフロン類の種類が充塡に関してもそのまま該当するのか。

自動移行された場合の充塡に係る登録内容は、すべての製品の種類及びすべてのフロン類の種類が適用されます。ただし、更新時には、事業の実態に即した登録内容で更新手続きを行って下さい。

法施行後6ヶ月間は登録なしで充塡できるのか。

適用猶予期間である法施行後6ヶ月間は登録なしで充塡できますが、その場合でも、施行規則第14条に規定する充塡の基準を遵守して充塡する必要があります。

証明書の交付

回収証明書及び充塡証明書の様式は定めるのか。様式が定められない場合、タイトルは必要か。また、省令で定める項目以外の記載があっても問題ないか。

回収証明書と充塡証明書については法定の様式はありません。管理者が当該証明書であるとわかるように作成・交付してください。また、省令で定める項目以外が記載されていても問題ありません。

エアコン修理の際に、一度フロンを回収する事が必要な場合も証明書の発行が必要となるのか。

回収証明書及び充塡証明書の双方の発行が必要となります。なお、その際、省令で定める項目を満たしていれば、1枚の証明書にまとめて交付しても問題ありません。

一度に複数の機器に充塡・回収を行った場合、証明書を一つにまとめて交付しても問題ないか。

省令で定める項目を満たしていれば、1枚の証明書にまとめて交付しても問題ありません。

充塡証明書及び回収証明書に記載する「フロン類の種類」とは具体的には何か。

充塡証明書・回収証明書に記載する「フロン類の種類」とは、ISO817に沿った内容で環境大臣・経済産業大臣が定める種類です。これは平成27年経済産業省・環境省告示第五号として公布されており、いわゆる冷媒番号別の種類のことを意味します。

機器の廃棄時にも回収証明書が交付されるのか。

充塡証明書及び回収証明書は機器の整備時にフロン類の充塡及び回収が行われた場合に交付されます。機器の廃棄時のフロン回収については回収証明書は交付されず、従来と同様、引取証明書が交付されます。

輸送用の冷凍冷蔵ユニットを、トラック等に設置する場合に、フロン類の充塡がなされる。この際、充塡証明書は発行が必要になるのか。設置作業を行う者が、第一種フロン類充塡回収業者でなければならないのか。

「冷凍冷蔵ユニット付きトラック」を製造するために、輸送用の冷凍冷蔵ユニットを部品として購入し、冷凍冷蔵車として販売するために組み立てる段階での充塡は、「製造時」の充塡となるため、充塡回収業者が行う必要はなく、証明書の発行は不要です。他方、通常のトラック等に後付で輸送用冷凍冷蔵ユニットを取り付ける場合は、「設置時」に該当するため、充塡回収業者が充塡作業を行い、充塡証明書が必要となります。なお、車両メーカーが整備を行う際には、整備時充塡であるため、当該車両メーカーが充塡回収業者である必要があります。

充塡・回収証明書の交付期限はあるか。

充塡・回収証明書は充塡又は回収した日から30日以内に管理者に交付する必要があります(なお、情報処理センターを利用した通知の場合は20日以内)。

充塡・回収証明書は、「第一種フロン類充塡回収業者」から「管理者」へ、直接渡さなければならないのか。

必ずしも直接渡す必要はありませんが、管理者の元に届かない限り、交付されたことにはなりません。

充塡証明書及び回収証明書は、紙で発行されなければならないのか。

充塡証明書及び回収証明書は、紙で発行される必要があります。ただし、情報処理センターに登録する場合には、充塡証明書及び回収証明書の発行が免除されるため、紙での発行はされません。

充塡回収業者が自らが管理する第一種特定製品に充塡及び回収を行った場合、充塡証明書及び回収証明書の発行はどのように行うのか。

自らが管理する第一種特定製品に充塡及び回収する場合であっても、証明書を交付する必要はありますが、証明書の様式は法定されていないことから、交付期限までに証明書記載事項を自ら書面に記録することで証明書の交付を行ったものとなります。

機器整備時において、第一種フロン類充塡回収業者が法改正前(~H27.3.31)にフロン類を回収し、法改正後(H27.4.1~)に充塡を行った場合には回収証明書及び充塡証明書を交付する必要はあるのか。

第一種フロン類充塡回収業者が回収証明書又は充塡証明書を交付する義務が係るのは法改正後となりますので、質問の場合には充塡証明書だけ管理者に交付することとなります。

施行規則第49条業者にフロン類を引き渡した場合、再生証明書・破壊証明書は交付・回付されるか。

法令上は施行規則第49条に基づき、都道府県知事から認定を受けた業者にフロン類を引き渡した場合は、再生業者・破壊業者に証明書の交付義務はありません。しかし、管理者の所有する機器由来のフロン類が、どのような処理がなされたのかを認識していただく観点から、何らかの証明書を交付することが望ましいです。(運用の手引き(破壊業者編)または(再生業者編))

充塡の基準

自動移行した第一種フロン類充塡回収業者が業務を実施するにあたって、回収に関する十分な知見を有する者(回収技術者等)と充塡に関する十分な知見を有する者(冷媒フロン類取扱技術者等)の両方の資格が必要か。

回収及び充塡の両方を行うのであれば、両方についての十分な知見が必要です。業務の実施内容に応じて、充塡を行う場合には充塡方法等について十分な知見を有する者が、回収を行う場合には回収方法等について十分な知見を有する者が、自ら行い又は立ち会う必要があります。

第一種フロン類充塡回収業者がフロン類の充塡に先立つ確認を行った場合は、確認方法、その結果や修理の必要性等について管理者及び整備者に通知することとなっているが、これは口頭でよいか。

口頭で構わないですが、図面や文章を用いて分かりやすく説明していただくことが望ましいです。

知見を有する者

充塡の基準において、「フロン類の性状及びフロン類の充塡方法について、十分な知見を有する者が、フロン類の充塡を自ら行い又はフロン類の充塡に立ち会うこと。」とされているが、具体的にはどのような要件となるのか。

第一種特定製品へのフロン類の充塡は、充塡に先立つ機器の漏えい状況の確認等、法令で定められた方法に従って行う必要があります。そのため、充塡を行おうとする者は、基準に沿った充塡方法に関する知識を有している必要があります。詳細は環境省 フロン排出抑制法ポータルサイト 別紙3:十分な知見を有する者を参照して下さい。

十分な知見を有する者とは、「資格者」のことを指すのか。

「十分な知見を有する者」とは、法令で定められた定期点検・充塡・回収方法に関する知識を有する者を指しますので、必ずしも「資格」を有することは求められません。ただし、管理者や都道府県等が、知見の有無を明確に判断できるよう、「充塡」「定期点検」に携わる場合、運用の手引き(充塡回収業者編)p.66~、「回収」に携わる場合、運用の手引き(充塡回収業者編)p.72を参考にしてください。

別紙3において、資格や実務経験だけではなく講習の受講についても言及されているが、具体的にどのような講習が想定されているのか。

現時点(平成28年7月1日)で環境省・経済産業省が内容を確認した講習は4件です。詳しくは、WEBサイトをご確認ください。
URL:
http://www.env.go.jp/earth/ozone/cfc/law/kaisei_h27/koushuu.html
http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/ozone/jyubun_chiken.html

法施行以降にフロン類の充塡を行う場合は、知見を有する者以外は充塡してはいけないのか。

法施行以後は、フロン類の充塡を行う際には充塡に関する基準に従って行う必要があるため、十分な知見を有する者が行う(又は立ち合う)必要があります。

知見を有しても充塡回収業の登録を行っていないと充塡はできないのか。

充塡を業として行う場合は、第一種フロン類充塡回収業者として都道府県の登録を受ける必要があります。

帳簿の記録

充塡回収業者が再生した冷媒を、自ら再利用する場合は記録を残す必要があるか。

充塡回収業者が法第50条第1項のただし書きに基づく再生を行った量については、記録を作成し、保存する義務があります。

実績報告

充塡回収業者が、年度途中でフロン類を新規調達し、充塡した場合、様式第3のどの欄に記入するのか。

様式第3の1,9,17「充塡した量」に記入して下さい。

充塡回収業者が、年度途中でフロン類を新規調達し、保管した場合、様式第3のどの欄に記入するのか。

新規調達したフロン類を充塡せず、保管している場合には様式第3には記入しません。

充塡回収業者が、同一県内において、回収したフロン類を法第50条第1項の規定により自ら再生して充塡した場合、様式第3のどの欄に記入するのか。

様式第3の1,9,17「充塡した量」に記入するとともに、6、14、22「法第50条第1項の規定により自ら再生し、充塡したフロン類の量」に記入して下さい。

充塡回収業者がフロン類を回収し、法第50条のただし書きに基づく再生を行わず、他の機器に充塡する場合、様式第3のどの欄に記入するのか。

上記の行為は認められていません。

前年度に回収したフロン類を当年度に充塡した場合、様式第3のどの欄に記入するのか。

様式第3の3、11、19「年度当初に保管していた量」に記入するとともに、6、14、22「法第50条第1項の規定により自ら再生し、充塡したフロン類の量」に記入して下さい。

都道府県Aと都道府県Bの両県で充塡回収業者の登録を受けた充塡回収業者が、都道府県Aで回収したフロン類について、法第50条第1項ただし書の規定により自ら再生した上で都道府県Bで充塡を行った。この場合、法第52条に基づく都道府県知事への年間の実績報告において、「法第50条第1項ただし書の規定により自ら再生し、充塡したフロン類の量」(フロン排出抑制法施行規則様式第3の6、14、22)として報告する必要があるが、A、Bのどちらの都道府県知事宛に行えばよいか。

都道府県Aの知事宛に報告する。

その他

充塡回収業者のリストは公表されているか。

第一種フロン類回収業者として都道府県知事の登録を受けた者については、各都道府県のホームページにおいて公表されています。なお、現在の第一種フロン類回収業者が、法施行後、自動的に第一種フロン類充塡回収業者に移行します。

情報処理センター

利用方法

情報処理センターへの利用登録は、管理者側が登録するのではなく、充塡回収業者側が登録する必要があるか。

情報処理センターである(財)日本冷媒・環境保全機構のシステムにおいては、管理者、充塡回収業者双方の登録が必要です。

管理者と充塡回収業者の間で、情報処理センターの活用について意向が異なる場合、どう対応したらよいか。

充塡回収業者は管理者の承諾を得て、情報処理センターに登録した場合は、証明書の交付を免除されると定めており、情報処理センターの利用は強制ではありません。充塡回収業者と管理者が情報処理センターの使用に関して、互いの合意の上で使用することになるため、事業者間でご相談ください。

情報処理センターを利用すれば、算定漏えい量まで計算して、必要な場合は国への報告も行ってもらえるか。

情報処理センターである(財)日本冷媒・環境保全機構のシステムにおいては、情報処理センターを活用し、充塡量及び回収量に関するデータの管理と、算定漏えい量の計算はできますが、そのままでは国への報告は行えません。ただし、今後、国から提供される計算支援ツールと連携可能となる予定です。さらに、この計算支援ツールによって作成された報告データは、電子的に国に報告することが可能となる予定です。

情報処理センターを利用するにあたっては、費用は発生するのか。

情報処理センターである(財)日本冷媒・環境保全機構のシステムでは、充塡回収業者が充塡量、回収量を登録する都度、機器1台ごとに100円(+消費税)の料金の支払いが発生します。充塡量等の情報を受ける管理者の方に料金は発生しませんが、当該費用については充塡回収業者から請求される可能性があります。

指定法人の指定時期

情報処理センターは、いつから利用できるのか。

現在(平成28年3月末)、情報処理センターである(財)日本冷媒・環境保全機構のシステムにおいては業者登録(無料)及び電子的な通知について、利用可能となっております。なお、詳しくはURLをご参考ください。

第一種フロン類再生業、フロン類破壊業

証明書の交付

破壊証明書の発行期限は、フロン類をフロン類破壊業者に引き渡してから30日以内に発行する必要があるか。

フロン類破壊業者は、当該フロン類を引き渡されてから30日以内ではなく、破壊してから30日以内に第一種フロン類充塡回収業者に交付する必要があります。なお、再生についても同様です。

第一種フロン類再生業者又はフロン類破壊業者が法改正前(~H27.3.31)にフロン類の引取りを終了し、法改正後(H27.4.1~)に当該フロン類を再生又は破壊した場合には再生証明書又は破壊証明書を発行する必要はあるのか。

フロン類の再生又は破壊を行った時は再生証明書又は破壊証明書を第一種フロン類充塡回収業者に交付する義務がありますので、法改正後にフロン類の再生又は破壊を行った場合には当該証明書を交付してください。

再生証明書、破壊証明書はボンベ毎に1枚発行すれば良いのか。

複数の管理者から引き取ったフロン類を1つのボンベで再生業者又は破壊業者に引き渡す場合には、再生証明書又は破壊証明書の交付・回付等の際に以下のどちらかの対応とするよう、充塡回収業者と再生業者又は破壊業者の間で事前に調整しておくことが必要です。
1. 再生業者又は破壊業者が交付する再生証明書又は破壊証明書はボンベごとに1枚とし、交付を受けた充塡回収業者が回付する複数の管理者分をコピーし管理者に回付します。(この場合、コピーには再生証明書又は破壊証明書の原本のコピーである旨記載することが望ましいです。)
2. 再生業者又は破壊業者が交付する再生証明書又は破壊証明書は複数の管理者分を充塡回収業者に交付し、交付を受けた充塡回収業者はそれぞれの管理者に原本を回付します。(この場合、予め充塡回収業者から再生業者又は破壊業者に対し管理者の氏名等の情報が提供され、その情報が各々の証明書に記載の上交付されることで、充塡回収業者による迅速な回付が期待されます。)
上記1.及び2.の回付の際は、いつ行った回収に係る再生・破壊証明書なのかわかるよう必要な情報を併せて示すことが望ましいです。

回収量との差異

第一種フロン類充塡回収業者からフロン類破壊業者に破壊を依頼した場合、回収証明書に記載の量と破壊証明書に記載の量とに差が生じる場合があるが、問題ないか。

回収したフロン類には機械油等が含まれているため、回収量と破壊量が一致しないこともあると考えています。

証明書の保管義務

破壊証明書は第一種フロン類充塡回収業者が破壊業者から受け、第一種特定製品の管理者に回付することになっているが、破壊証明書の保管は管理者の義務か。

管理者には、破壊証明書の保管義務はありません(再生証明書も同様に保管義務はありません)。

特定製品製造業者等

表示義務

「第一種特定製品」に分類される、日本国内で生産された製品を海外に輸出する場合、製品にフロン排出抑制法により定められた表示をする必要があるか。

海外に輸出する第一種特定製品についてはフロン排出抑制法に基づく表示は不要ですが、国内市場に流通し、国内で使用される可能性が残る場合には、表示を行うことが望ましいです。

エアラインが、法第14条及び第87条の規定に基づき、海外メーカーから購入した航空機に設置されている第一種特定製品にラベルを貼付するためには、航空法上メーカーの許可を前提とした整備規程が必要になるが、海外メーカーから許可が得られない場合どのように対応すればよいか。

制度上、表示義務は、製造事業者等が管理者(ユーザー)に対し、製品選択する上での情報を提供することを目的としたものですが、質問のような場合には、エアラインは業態上、輸入製品の管理者となるため、制度上の目的からラベルの貼付は求めません。

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